<趣旨>関東支部の活性化を目的に群馬・栃木地区と埼玉地区が合併した「北関東地区」として、第1回目の講演会を平成30年3月9日(金)に群馬大学桐生キャンパスにて開催した。基調講演として、高分子学会関東支部・前副支部長の神奈川大学副学長・横澤勉先生をお招きし、先生のご専門である高分子重縮合に関するご講演「分子内触媒移動を利用した重縮合」をしていただいた。先生が世界で初めて成功された縮合系高分子の精密合成法「CGCP(連鎖縮合重合)」に至った経緯など、この分野のパイオニアならではのお話を、学生にもわかりやすくしていただいた。また、多くの教員も深い感銘を受け、講演後も先生の周りに人だかりができていた。
2件目のご講演は、関東地区の連携強化にご賛同いただき、宇都宮大学の金野尚武先生から、「きのこ産業への貢献を目指した高分子研究」についてご講演いただいた。きのこについて、素人にもわかりやすくご紹介していただくとともに、先生がご専門とされるセルロースやヘミセルロースなどの木材細胞壁多糖類とのかかわりについて、解説していただいた。群馬大学では、食健康科学教育研究センターが開設され、食品分野における研究が活発化しており、今後、北関東地域での研究連携の発展が期待される。
主 催 高分子学会関東支部
共 催 複合材料懇話会
協 賛 群馬大学ファイブロバイオプロセス研究会
日 時 2019年3月11日(月)13:00~17:00
会 場 群馬大学理工学部総合研究棟5階506号室、4階402室(桐生市天神町1-5-1))
交 通 ①JR両毛線桐生駅下車タクシーで約5分 ②東武鉄道桐生線新桐生駅下車タクシーで約10分
プログラム
<13:00~14:15>
1) 分子内触媒移動を利用した重縮合
(神奈川大学副学長)横澤勉先生
<14:20~15:40>
2) ポスター発表
<15:45~17:00>
3) きのこ産業への貢献を目指した高分子研究
(宇都宮大学農学部応用生命化学科)金野尚武先生
<17:45~19:45>
4) 懇親会
ポスター発表については、参加教職員および企業関係者による審査の結果、下記の最優秀賞ポスター1件、優秀ポスター賞2件が選出されました。
【最優秀ポスター賞(1件)】
・群馬県立群馬産業技術センター 熊澤直人
「プラスチック混合物の静電分離」
【優秀ポスター賞(2件)】
・(一財)化学物質評価研究機構 前田純平
「セルロースナノファイバーを安定剤とした乳化重合と超音波処理による簡便なポリマーコンポジット作製」
・東京工業大学 筒場豊和
「ニトリルN-オキシドの無触媒クリック反応による高密度グラフトポリマーの合成」