本センターは、群馬大学が有するプラスチック材料の延伸技術を実用化するため、2015年に桐生キャンパス内のインキュベーション施設(現・産学連携B棟)内に設立されました。
本センターでは、それまで約十数cm四方の大きさであった二軸延伸膜の面積を、メートル四方に大面積化できる「大型二軸延伸機」を開発しました。これを用いて、リチウムイオン電池セパレーターに用いられている超高分子量ポリエチレン(UHMW-PE)フィルムを縦横1m×1m以上の大面積で、かつ、膜厚2μmの極薄に製膜するとともに、有機溶剤を一切用いることなく、nmオーダーの細孔を形成させることに成功しています。
また、UHMW-PEのみならず、ポリテトラフルオロエチレンやポリオキシメチレンなどの他のエンジニアリングプラスチックについても、二軸延伸による高性能化・薄膜化・多孔化などに取り組んでいます。これらの成果は、産業応用を目指した企業との共同研究に結び付いています。