群馬大学理工学部は、その前身が大正15年設立の桐生染織学校であるため、繊維工学のエッセンスが生き続けています。例えば、1次元形状の繊維がネットワークに織られた反物は平面的な2次元形状を有していますが、これは、サイズは異なるものの、1次元形状の高分子鎖が折りたたまれて2次元膜を形成することと相似しています。これら膜(メンブレン)材料が織布と決定的に異なるのは、膜表面や膜に含まれる細孔内にナノ・レベルで原子や分子を閉じ込めることができる点にあります。これにより、分子が持っている優れた特性をデバイス材料として利用することが可能です。この度、この分野における国際的な連携を深めるために、重点支援プロジェクト「Sメンブレン・プロジェクト」が中心となり、化学・生物化学科と共催にて、「膜・二次元材料およびデバイス応用に関する第4回群馬国際会議(GIS 2018)」を平成30年1月17日と18日に桐生地域地場産業振興センター(桐生市地場産センター)で開催されました。
本国際会議では、米国ジョージア工科大学、米国アクロン大学、中国厦門大学などから、この分野における第一線の研究者を招待して4件の講演していただく他、若手研究者を中心とした口頭発表19件、ポスター発表36件が行われました。
また、本国際学会の模様は、2018年1月19日付け「桐生タイムズ」でも紹介されました。