化学・生物化学科の高分子構造物性研究室所属の物質生命理工学プログラム修士課程2年・清水由惟さんによる「メタロセン系超高分子量ポリエチレンフィルムの成形条件が溶融延伸挙動および冷却結晶化挙動に与える影響」、および、高分子材料科学研究室所属の物質生命理工学プログラム修士課程1年・星野真里奈さんによる「スチレンスルホン酸ナトリウム骨格をもつハイドロゲルの合成とその構造物性」の2つの発表が、2018年6月29日に東京工業大学すずかけ台キャンパス(横浜市)で開催された第65回高分子学会関東支部湘北地区懇話会(共催:第13回相模ケイ素材料フォーラム)にて、それぞれ、優秀ポスター発表賞を受賞しました。
清水さんの研究は、最近開発された分子量分布の狭いメタロセン系超高分子量ポリエチレンの溶融延伸挙動および冷却結晶化挙動を、SPring-8放射光源を用いた「その場(in-situ)」計測によって追跡したものであり、解きほぐしやすさの異なる分子鎖絡み合い成分が存在することを実証しています。この成果は、東ソー㈱との共同研究により得られました。
星野さんの研究は、スチレンスルホン酸ナトリウムを新規架橋剤であるジビニルベンゼンスルホン酸ナトリウムと反応させてハイドロゲルを調製し、その構造と物性を検討しました。その結果、架橋剤濃度によって架橋密度をコントロールできることを見出しています。この成果は、東ソー・ファインケム㈱との共同研究により得られました。
これらの発表は、研究内容とともに、そのプレゼンテーションが審査委員により高く評価されました。