従来、高分子材料の成形加工条件の最適化は、製品主導の技術開発によって進められてきましたが、現在のように、技術トレンドの変化に対応して迅速なグレード変更が求められる場合、網羅的に加工条件を変えて、その物性を測定する方法では小ロット・多品種の小口生産に対して限界があります。
当研究室では、高分子材料の成形加工工程で起こる構造・物性発現メカニズムを、高輝度・シンクロトロン放射光源(SPring-8)を用いたインプロセスX線回折・散乱測定システムによって解析し、従来のトライ・アンド・エラーに頼った成形条件の最適化をテーラー・メード化する技術を開発しました。
現在では、高輝度X線装置を群馬大学に設置して、ラボセットアップにてインプロセス計測できるようになっています。